母子の関係
親が晩年を迎えると、親の事、自分の事、自分の親子関係を考えたりしませんか?
母ぴろこと私せっちゃんの関係は、まさにハリネズミのジレンマ。
これは、私自身が自我を持ち始めた時からの永遠のテーマのような気がします。
お互い大事に思っているし、別にケンカしたいわけではないのに、近づくと大ゲンカするような関係。
幼い時から、母ぴろこに、なぜか納得できない事に「ええから、言う事聞け!」と言われたり、怒られたり、、、
子どもの時は、親は絶対正しいものだと思っていたし、それで良かったですが・・。
ちょっと価値観が違うんですよね。
私は、子どもの頃から、わりと活発で、クラスの中でも成績もよく、委員長なんかに選出されるようなリーダーシップのあるタイプでした。めちゃくちゃ真面目でもなくとてもフランクなため、男女問わず友達も多かったように思います。
中学生くらいまでは生意気でめんどくさい娘だけど、母ぴろこにとっては、「”自分(母ぴろこ)の思い描く理想の人生”を歩んでくれそうな娘」と、とても期待していたと思います。
ただ、そんな理想通りにはいかないものですよね・・。
別に、「親に反抗してやろう」「困らせてやろう」とは全く思っていないのですが、自分がやってみたい事、考えることが、母ぴろこの理想とはどんどんかけ離れて行ってしまい、事あるごとにがっぷりよつでケンカをするようになっていました。
就職活動に失敗していた上、大学卒業前に阪神大震災が起こり、最終的に最初の職場は母ぴろこのコネで公務員系の臨時職に就きました。
当時、母ぴろこは大企業に就職できないなら公務員になってほしい(公務員と結婚してほしい)と思っていたようなので、その役所の臨時職を辞めて、自分で仕事を探し転職したときには「せっかく○○に送り込んだのに!」と悔やみまくっていました。毒親全開ですね笑
ケンカになるから、あまり自宅におらず、夜は友人たちと飲み歩き、休みは買い物に出かけたり。これがまた原因でケンカになるという負のスパイラル。
そのうち、夜20時くらいから、「まだ帰ってこないのか?」じゃんじゃん電話がかかってくるようになり、「あんたが帰ってこないと、ドキドキして寝られへん!」と怒られるようになっていました。
長い間、本当にそれが嫌で嫌で、「色々と感謝はするけど、尊敬できない」と考えていました。
その反動か、周囲には親とケンカが絶えないなら実家を出るように提案されても「母ぴろこが褒めてくれるまで、実家を出て行かない!」みたいな変な意地を張っていたように思います。でも裏腹に、よしよしと頭を撫でてほしい、ぎゅっと抱きしめてほしいとも思っていました。
でも、自分が50を過ぎ、親が80を過ぎ、色々と今までの生活とは変化が起こった今では、本当に両親が大切で大好き、田舎から出てきて見知らぬ土地で小さな自営業を長く営み、娘二人を大学にまで行かせ、金銭的にもたいへんな苦労があったことも今では身に染みてわかりますので、感謝してもしてもし尽せないし、本当に尊敬をしています。
時々たまらずハグしてやろうかという衝動に駆られそうになりますが、今までの親子関係もあるし、急にベタベタする事もできないので、踏みとどまっています。笑
また、最近ようやく、やっと、
生きてきた時代は違うので、親と価値観は違って当たり前。
親にも自分にも、同じように至らない点はあるし、
親の言うことでも、聞けないことがあって当たり前。
親の言う事を聞かなかった自分は、悪いわけではない罪悪感は要らない。
ということに納得できるようにもなりました。
(反抗心をもちつつ、罪悪感もあり、長く苦しく思っていました 中2病ですね笑)
私もオトナになったで! なっ、ぴろこ♪
ヤマアラシのジレンマとは
人間同士が互いに仲良くなろうと心の距離を近づけるほど、互いに傷付けあって一定距離以上は近付けない心理を指します。
人間同士が仲良くなるためには「近づくこと」が絶対条件となりますが、近寄りすぎると互いの考え方の違いから緊張感にさいなまれ、反発が起きることがあります。
うちの家族構成・登場人物
父 一郎:盆栽・金魚を愛する超マイペース。
母 ぴろ子:猪突猛進 なんでも力ずくでやり遂げます!
姉 はな子:おっとりと見せて、冷静なかしこ。 実家から2時間の隣県在住
私 せつ子:しっかりと見せて、詰めの甘い繊細さん。実家の近くに在住。